『さよならトレラン』のハズが…

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いやいや、自分でもビックリするくらいご無沙汰になってしまいました。
以前も2~3週間飛んでしまったこともあったが、やっぱり再開のネタは《コレ》ということで…、

走って(歩いて)きました。

『おんたけスカイレース』

結果からいうと、今年、DNF(涙)。

本当はもう今年、トレイルランのレースに出る気はなくなっていた。

ところが、ある人のひと言で、昨年の遺恨というか、悔しさというか、思わず流れ出てしまった涙のこと全てを思い出してしまった。
それが、申し込み締め切り前日の夜。

しばらく考えた挙句、安物のビールなどを数本プシュッとやっているうちに、まだ出走の席があることに気が付き『ポチッ』とやってしまった。申込締切日になっていた。


昨年、“ハセツネ”に出るために立てた計画は、2か月前に半分の距離、そのまた2か月前にさらに半分の距離のレースに出て、とにかく本番の完走を目指そう! というものだった。

それが、昨年6月の野反湖(15km)のレースと、8月の御嶽山(35km)のレースたった、というのは以前どこかで書いたと思う。


トレイルランのレースに出る人は、大きく分けて2種類生息していると思う。
1つはロードやマラソン、もしくは一般的なランニングの延長線で入ってきた人。
そしてもう1つは、山のぼり、登山&ハイキングから入ってきた人だ。
もちろん僕は後者に属しているのだが…。

山のぼりでは、悪天の日、またはそれが予想される時は無理に行動しない、というのは当たり前のことだ。
それを「テータイ(停滞または“沈殿”)」という。

去年の野反湖のレースでは、その「フツー」の感覚が覆された。
レース当日、スタート地点近くのキャンプ場で目覚めたら、水溜りができるくらいのモウレツな土砂降り。
山では間違いなくテータイする天候だ。

「こんなに降ったら、トレイルの途中にできた水溜りで溺死してしまう選手も出てしまうだろう…」とか、僕は勝手にノーコンテストだと予想した。

しかしレースは開催された。
すでに悪天下走行という精神的準備不足、さらに体調によるモチベーション不足で、当日受付だけ済ませてDNS。

トレランレースに参加する人々との“人種の違い”を認識させられた。


そして臨んだ2ヶ月後、昨年の『おんたけスカイレース』。

これは、標高900mくらいの大滝村から、3067mの御嶽山頂上、そしてお鉢巡りを経て再び大滝村へ、という最大標高差約2150mにも及ぶ、まったくアホなレースだ。

“野反”のふがいなさがそうさせたのか、その「アホなレース」に僕は真剣に取り組んだ。
とはいっても、昨年はあくまでも《ハセツネ》のためのリハーサル、という位置づけだったのだが…。

人間の「足」というものが、“歩く”以外に機能、役割を持っているということを10何年か振りに認識するくらいトレーニング(無論、チャンピオンシップで参加する人とは較べようもないが…)して、とにかく“完走”を目指した。

御嶽山の登山ルートはいくつかあるが、ある意味メジャーな田ノ原から登ってお鉢巡り、そして下山という行程は、通常1泊2日と紹介されている。

それを1日、11時間以内に走破しろ! という課題。
オマケに最初と最後に舗装路の走行がある(涙)。

アホでしょ。

ほとんど最後尾でお鉢をめぐり、第4関門を制限時間10分前に通過したのはいいが、それまでかかった時間から推測して、制限時間内のゴールは無理だという事は容易に分かった。

“お鉢”のアップダウン、山頂からの岩場の下降で、両膝とも笑うどころか、完全に逝ってしまっている。
スキー場の急下降を終えると、傾斜は緩やかになるのだか、それまで踏ん張ってきた膝が、ついに言うこということを聞かなくなった。

下り坂は、なんとか踏ん張りが利くが、何でもない平坦なところで急に膝から力が抜けたようになって、ポテッポテッと転んでしまう。
それが1度や2度ではなくなった。
転ぶ度に泣きそうになる。
自分のコントロールが利かなくなった自分のカラダ…。

もはや“走って”はいない。
ほとんど空身の下りなのに走れないのだ。

もう無理か…、どこかで手をあげてリタイヤを宣告してしまおうか…と、思った途端に涙が出てきた。
気にするものか! 
もう周りには誰一人として走っていない。

ここまでもうすでに9時間以上かかっている。どう考えてもゴールは無理だ。
そんなことは分かっている。

痛い、苦しい、辛い、悔しい、情けない…、人間が個人的に感じるさまざまな苦痛の中、スタッフがいる給水ポイントのテントまで戻って「リタイヤします」と申告する自分の姿を思い浮かべても、何らかの“見えざる力”によって仮になんとかフィニッシュゲートををくぐる事ができた自分の姿を思い浮かべても、涙が出てきた(オッサンですから)。

肉体的な苦痛はほとんど感じない。
全て、心の中でもがき苦しむ“痛み”だ。

とか、凹み歪んだ精神に支配されていると、突然、
「ラストです! ガンバ!!」
と、ものすごい勢いで僕を追い抜いて走っていくランナーが!

「!? なぜに…?」
どうして自分より後ろに、この終盤のコースをそんなスピードで走っていけるランナーがいるのか全く理解できなかった。
僕の後ろは、関門で切られているハズなのだ。

呆気にとられて、遠ざかる彼の後姿を眺めていると、
「とにかく、行けるとこまでは…」と、気持ちを取り戻すことができた。

やっと“トレイルラン”らしい森の中のトレイルに入ると、雨が降ってきた。
気が付くと、いつの間にか最終ランナーに着くマーシャルランナーが僕の後ろに張り付いていた。

雨で体中ビショビショになった頃を見計らって、マーシャルの人に「あとどれくらいですか?」とか話をするることができた。
汗と雨で、さっきの涙を隠してもらったのだ。

トレイルが終わり、舗装路に出た。
残り制限時間は30分ほどだ。
そこではレース関係者が数名、レース(コース表示等)の後片付けをしていた。

僕は振りかえり、「リタイヤします」と、ずっと並走してくれていた女性に伝えた。
もう、歩くのもやっと、になっていた。

そこから別のスタッフの車に乗せられ、フィニッシュ地点へ。

車中、「頑張りましたね~。でも、膝にきてるんだったら、ここでやめて正解ですよ、ここからは膝の負担大きくなりますから、無理すると故障してしまいますからね」と、塞ぐ僕を慰めてくれた。

そして、「ここ(10時間以上)まで走れるんだったら、“ハセツネ”は余裕で完走できますよ!」と言ってくれた。

その言葉通り、僕は去年の“ハセツネ”を完走することができた。


『おんたけスカイレース』には、そんな遺恨を残していた。


そして今年!
(まったく長い前置きだ)

目覚めたら雨。
どうなるんだ? とか思っているうちに雨は上がって天気は回復。

悪天時は中止の可能性もあった“お鉢巡り”もあって、“登山”なら、御嶽山を堪能できる日和になった。

しかし、数日続いた睡眠不足や頂上直前で飲んだ鎮痛剤の影響からか、“お鉢”の途中で突然、重度のめまい(多分高山病)を感じるようになった。
リタイヤ前提で“お鉢”のコースをショートカットして、なんとかフラフラと辿り着いた第4関門でDNF申告。

偶然にも、昨年と同じ、第4関門制限時間10分前。
今年は去年以上に全くダメ。

悔しさみたいなものは感じたが、去年ほど、心の芯に触れてしまうほどではなかった。

これでトレランからは足を洗おうと思っていたレース、僕の想いはまた退けられてしまった。

それでも今、“やり残した感”はクツクツと煮えつつあるのは確かだ。


ま、準備期間が2週間じゃ、“走る”筋肉を作るのは難しい。
食生活も1ヶ月くらい前には、カーボローディングじゃないけど、体内に炭水化物をしっかり蓄えておかないと40kmは走りきれない。
今年は、直前の急な練習走行などの影響で、体脂肪が10%以下になってしまっていた。
途中、とにかくハラが減った(何せ長時間なもので)。

というワケで、『おんたけスカイレース』に出てみようとか考えているアホな人、いやむしろ、来年こそ完走しトレランから足を洗い切るためにも、備忘録としてインプレッションを残しておこう。


まず、今年は総選挙の影響で、コースが40kmに延長され、ロード(舗装路)部が3km延びた。
来年どうなるかは分からないが、とにかくスタート後、御嶽山登山口の1つでもある第1関門の田の原に、2時間半以内程度にたどり着けなければ、完走はかなり厳しくなると思う。

スキー場の急登、御嶽山山頂から“お鉢”、それからゴールまでの急降、脚の“筋力”を試されるレースであることは間違いない。練習は最低1か月前からしておきたい。

“岩場”は慣れているが、“お鉢巡り”では四肢を使わなければならない場所多数。
渋滞しているところで、みんなとは違うコース取りを、走りながらできるか、も1つのポイント。

エイドステーション(給水ポイント)は充実しているので、アホみたいに背負ってスタートしなくてもいい。
今年も2Lスタートで、第4関門の田の原までは余裕でもった。

去年持たずに後悔したストックは、ピークまで、またはピークから、は使えるが、アップダウンを頻繁に繰り返す“お鉢”ではかなりのセクションで邪魔だと感じる。
普段とは違うスピードでトレイル(登山道)を移行しなければならない。

「欲しい」と思うところもあるのは確かだが、筋力が保てるなら、レースを通してなくてもいいかもしれない。
事実、去年よりも装備していた人が少なかった。

8時間を越える想定で走るなら、そこそこ腹もちのいい食料を持っていた方がいい。
特に炭水化物系。当日の朝御飯は最重要。

行動中、軽量なパワージェルとかばっかりだと、後半踏ん張りが利かなくなる。
「ハラ減った~」感に支配されることは間違いない。

8月の最終週とはいえ、気温的には“秋”の想定で準備しておいた方がいい。これで雨ならもっと寒い。
暑がりの僕も、頂上ではアンダーシャツを着て上にショートスリーブのシャツを着た。
休憩時(レースなのに?)は、さらに上に羽織った。

このモチベーション忘れないために、レースにはちょこちょこ出ておこう。

来年こそ、絶対完走してケリをつけます(決意表明か?)。


『さよならトレラン』のはずが、『やめられないトレラン』になってしまった。
すでに、来月下旬の短いレースに出ることになっています(涙)。
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う~ん、リスタートにしては、長~く重~い内容になってしまった。

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